ダサい恋人



「そんなの―――…!」


「だって俺、今はキスしなくていいし。後でするから。でも、千歳は今が良いんでしょ?」


ん?と首を傾げる勝美の顔がとても色っぽい。



……どうしよう…?


「あ、ぁあ……あ、あの……」


「ん…?」


んぁもう!!

どうするの!


「なぁ、もししてくれれば、ご褒美にホラー連れてってやる。」


えっ……?


「それって……」


「新作のヤツ。」


うっそ!ずっと見たかったものだぁ♪


「今日?」


「うん。今日。」


やったぁ!!

スゴい楽しみ♪


「でも……お前がキスしてくれたらな。」


その言葉で一気に現実へと戻る。



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