ダサい恋人
勝美はあたしの後頭部を手で押さえ、また顔を近づけた。
「かつみ……?」
「やっぱりご褒美変える。」
えっ……?
キョトンとしているあたしの目の前で勝美がニヤリと笑った。
「今日の夜は兄さんに遅くなるからって伝えとけ。」
「えっ?なんで……?今日バイト無いよ?」
せっかくだから勝美とどこかに行こうと思ってたのに…。
「今日は俺と過ごせ。」
って事は…やっぱりホラー見れるの?
勝美があたしの耳元に口付けて、こう言った。
「夜は俺が気持ち良くさせたる。」
……/////
真っ赤な顔のあたしを余所に、勝美は深く激しいやつで、ご褒美の始めをくれた。
……家に帰る前も夜も次の日の朝も、あたしは心臓と体の疲れでグッタリしてしまっていた。