ダサい恋人
空が暗くなり、元から日が当たらないこの旧図書室はすごく暗い。
「そろそろ帰るか。」
「うん。そうだね。」
俺達は学校を出た。
「家どこ?送ってく。」
「えっ!?いいよ!暗いんだから!!」
「お前さ、いつどこで男が迫ってくるかわからねぇ時代になってんだぞ?」
「う………。」
「大体今のお前はダサ子じゃねぇだろ?夜にこんな女いたら男が放っておかねぇだろ?」
………勝った。
こいつ何かと反抗するけど、いざとなると何も言えないみたいだ。
「ょ…よろしくお願いします。」
深々と頭を下げる千歳。
可愛いな。
「まぁ気にすんなって。」
俺達は千歳の家に向かった。