ダサい恋人




「ねぇ、勝美って彼女とかいないの?」



「はぁ!?お前あのダサい格好みていると思うかよ!?」


いるの?と聞いたこいつがすごい……。


なぜそう思うんだ……?


「まぁ、そうなんだけどね。学校以外での関係とかあるのかなとか思ってさ。」


「無いな。女は嫌いだし。」

だから変装してんだろ。


「ふーん、そっか。」

と受け流すように言った。


自分で話しかけといて反応薄いって……。


シビアな奴……。


「でも、メガネ外してる勝美をみんなが見たら、勝美争奪戦だね。」

「そんなの困る。」


「でも今はメガネの裏側知ってるのあたしだけだよ。ヒトリジメ……してるみたい。」



と言って

微笑んだ千歳の横顔を見るとなぜか無性に可愛くて仕方がなかった。


「んま、それが恋に発展することは来世になっても無いことだけどね……。」

「…………。」



やっぱりこいつ難しい……





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