ダサい恋人
千歳を立ち上がらせて階段を出ていく。
「ホントに……?」
……何に対してのホントかは知らないが今の俺はホントしかない。
「あぁ…マジだ。」
千歳がそんな心配をする必要はない。
てか、むしろ俺が心配する事だ。
「大丈夫かな…」とかなり弱気だが、全然大丈夫だ。
俺は手を繋いで引っ張った。
「…あの///て、手…」
後ろを見ると、繋がっている手を見て赤面している千歳がいた。
「ん……?手だけじゃ足りない?」
俺は手を離して、千歳の肩に腕を回そうとした時、顔を真っ赤にして手を捕まれた。
「やっぱり手にして……」
“いっぱいいっぱいなの…”
と顔を俯かせて呟いた。
…ホントにどこまでも可愛い過ぎ。