ダサい恋人



「どうしたの?具合悪い?」


南があたしを除き込む。


「あ、ううん。なんでもないよ。」



か、可愛い……。


女のあたしでも南にキュンとときめいてしまう。


三島はいいな……。


自分の為に可愛くなろうとしてる女の子がいて。




………あれ?


あたし…今まで勝美の為に何かしたっけ…?


しいて言えば…仲村さんの紹介をしたぐらい…


勝美の為になったの…?


あれ……?


どうしよう…。


「どうしよう…!!」



ビクッと南が目の前で跳ね上がる。


「な、何が…?」


顔を歪ませて、悩んでいるあたしの顔が酷いのか、南の顔も引きつっている。



「あ、あのさ………」



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