ダサい恋人
目の前に誰かの足元が見えた。
「秘事間。」
あたしの名前を呼ぶ声は、どこかで聞いたことのある声だった…。
誰だっけ…?
顔を上げると、とても意外な人だった。
「……三島?」
生徒会長でもあり、南の彼氏でもある…三島だった。
「ちょっと、生徒会室こねぇか?」
三島が優しく問いかける。
……あたし…顔が…ヒドイし…まともに話せないよ…
「南も待ってる。ちょっと話があるって…。」
「え……?」
南が……?
「行くよな?俺も相談に乗るから。」
と三島が手を差し延べてくれた。
「…お邪魔するね…。」
あたしは三島の手を貸してもらって立ち上がり、生徒会室へと向かった。