ダサい恋人
「千歳。」
手紙をじっと見ていたあたしに、誰かが声を掛けてきた。
朝は…あまり人に会いたくないんだけど……
昨日の涙で、目が腫れてるから…
でも、あたしは声の主の方に顔を上げた。
「あ、佐伯…。おはよ。」
良かった。
まだ佐伯なら何があったか理解してくれる。
「…また、小山?」
あたしの下駄箱を見て顔を歪める。
「……うん。」
「気にすんなよ。」
…佐伯は優しくそう言ってくれるけれど、
やっぱり気にしちゃうよ…
とても苦しい。
とても悲しい。
ねぇ、勝美。
あたしは
キミのために何ができる?