ダサい恋人
「お疲れさまです。お先失礼しまぁす。」
「あぃ、元気でね。」
ガチャ
「ふぅ……終わったぁ。」
と伸びをする千歳。
「送る。」
「……二度目だね。よろしくお願いします。」
確かにな。
まさかバイト先にコイツがいるなんて思わなかった。
「あ。」
千歳が立ち止まった。
「どうした…。」
「メガネ掛けないと。」
と言ってポケットの中からメガネを取りだす。
はぁ……勿体ない。
まぁ、コイツ、ろくに男と話さないし。
ナンパとかされたらキレるタイプなんだろうな。
俺もカツラ被っとかないと。