ダサい恋人
「一緒にいない方がいいって、つまり別れろって言ってるのかと思ってた。」
そ、そんな……
「ご、ごめんなさい。喋り方が下手で…」
あたしが俯いて、勝美に謝ると、唇にキスをして、
「でも今、千歳が戻ってきたから、もういいや。俺今嬉しいし。」
と微笑みながら言われた。
その笑顔にあたしはボッと顔を赤くする。
「なに赤くなってんだよ。」
はははっと笑う勝美。
もう、真っ直ぐには見れないって思ってた…。
やっとたどり着いた…。
すごく嬉しい…。
「勝美…ありがとう。」
あたしはありのままの感謝の言葉を言った。
「ん。」
勝美はあたしを見て、目を細めて笑った。