ダサい恋人
「まぁいいや。世の中色々あるしな。かっちゃん。うちの妹はいつでも彼氏募集中だから。」
と肩を歩さんに叩かれる。
それを千歳が見て大きな溜め息をつく。
「兄さん。もう帰ろう。勝美困ってる。」
「んまぁ、しょうがねぇな。じゃあかっちゃん、千歳よろしくね。」
「はい。」
と浅く一礼して歩き始めた。
「………ねぇっ!」
後ろから千歳の声がした。
「明日は自転車よろしく!朝早く起きるから!!」
…………思わず笑顔がほころんだ。
後ろから一生懸命言っているアイツがなんだか可愛いかった。
俺も早起きしねぇとな。