ダサい恋人
ドンッ――
何かの効果音と共に、あたしは床へと崩れる。
「いたっ」
誰かとぶつかってしまったみたいだ。
気を付けないと
あたしは相手の散らばった教材をまとめて渡した。
「すみません。考え事をしてて。」
「こっちも前見てなかったから、ごめん。」
謝りながら見上げる相手…
ボサボサな頭にあたしと同じ黒縁メガネの男子。
ダサい。←あたしも言えないけど。
同じクラスの三野 勝美…。
だっけな?
まぁ、そんなのあたしには関係無いけどね。
「お互いに気を着けようね。」
って言って立ち上がり歩き始めた。
「――…なぁ、お前……眼鏡落ちてる。」
後ろから声が聞こえた。
め、眼鏡…??