ダサい恋人



「えっ?」



思わず後ろを振り返ってしまった。


目の前にはあたしのメガネを持ちながらニヤリと笑いう三野 勝美……。



絶妙なアングルで、眼鏡が光っているようにも見える。

か、顔!!!


バレル!!


「それ返して」

あえて冷静を装って三野勝美に言う。


「ヤダね。」

はぁ!? 返してよ!!


「ねぇ。あたしそれないと前見れないんだけど。」


「これ……レンズ入ってないのに?」


メガネに指を通して勝ち誇るように笑う三野 勝美。


ちょっと、いや…かなりヤバい。


「今からさ、サボらない?」


あたしの眼鏡を持ったまま、こんな事を提案してくる奴。


「はっ?馬鹿じゃないの?お断り!」

「でもそんな顔で次の授業でるの?」

「うっ………。」





く、悔しい……。


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