ダサい恋人
ガラッ――…
え?
「あ。勝美…いたんだ。」
そう入ってきたのは千歳だった。
「なんかいつも屋上で食べてるんだけどさ、カップル多いから他の所探してたんだよ。ねぇ?隣いい?」
隣………
好きなのにダメなわけねぇじゃん。
「あぁ。こっち来いよ。」
と手招きしたら、俺が座っている椅子の隣の席にちょこんと座った。
こいつ………
いちいち可愛くてしょうがねぇ……
「サボった時もココだったね。」
そうだ。
俺がメガネを拾って俺達は友達になった。
ダサい俺達はいつも身をひそめてばっかりで、今日もまた薄暗いこの旧図書室にいるんだ。