蒼い絆



ケラケラ笑う学生たちが、店の出入り口付近でタムロしている。



そっちに気を取られていると、
グイッと引き寄せられ
強引に唇が重なる。



『やめっ…!』



待って…。



今、そんな気分じゃない…!



両手でシュウを押しのけた。



『リサ…!?』



初めての拒否にあなたは驚いている。



でも、次の瞬間。



首を振って拒む私を、優しい瞳で見つめ返してくれた。



見つめ合ったまま触れた手と手。



ビクッとした。



あなたの手が絆創膏に触れたから。

















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