蒼い絆
2人の約束。
“卒業したら結婚すること”
それまでに私は、いくつも乗り越えなければならない夜がある。
昼間は学校で気が紛れるけど、
ひとりの夜は潰れそうなほど
不安の渦に居る。
昨日も風邪だと言ってバイトを休んでしまった。
時々、本当に笑えなくなる。
周りを拒絶する。
そして、また身体を痛めつけたくなる。
引き出しの奥にティッシュで包んだ
ハサミを隠してある。
開けないようにカギを閉めて。
刃先には、拭き取ってもまだうっすら
残る血の跡。
ひとりの夜は、嫌なほどそれが脳裏をかすめる。
私を追い込む。