蒼い絆



あまりにも、その目に吸い込まれていたから。



『前にも言ったじゃん…。俺だったらそんな顔させないって。』



ストレートに伝わってくる優しさに、
溢れ出る感情を必死に抑えた。



視界がぼやけ、俯く。



今は、絶対泣く時じゃない…。



『リサは…なんで泣いてんの…?』



怖くてセンパイの顔見れない…。



『なんで…好きな女が、他の男に泣かされなきゃいけねぇの…?』



お願い…。



それ以上言わないで…!



『リサは…泣くためにそいつと付き合ったの…?』



違う…。



違うよ、センパイ。



幸せだったんだよ…。


















< 193 / 340 >

この作品をシェア

pagetop