甘恋。

この事態は…お前を裏切った報い…だろうか。



「信玄様!上杉から文が届いております!」



「…何…?輝虎から…か?」



かつての長尾景虎は、上杉の姓を継ぎ、上杉輝虎と名乗っていた。


その輝虎から、文…だと?


早速目を通して…顔が綻んでしまう。



「…お前は…こういう奴、だな。」



文は…塩止めをされて困っていると聞き、塩を送りたい…俺とはそんな卑劣なやり方ではなく、正々堂々と戦いたい…というような内容だった。


困っている事を知っていて、何もせぬのは…輝虎の義に反したのだろう。



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