甘恋。
――ピンポーン…
来た…!
私は鏡を見てから玄関へ急いだ。
――ガチャ…
「あ、久しぶり…だな。」
ドアを開けると、黒いキャップをかぶった男の子、健ちゃんがソワソワして立っていた。
健ちゃんは何度来ても、ソワソワする。
そんな所が…好き。
「寒かったでしょ、上がって!」
「お邪魔します。」
外は雪が降っていて。
私はすぐに健ちゃんを中へと促した。
すぐに熱いお茶を煎れて、こたつに入って話をした。
久しぶりに会ったから…空白の時間を埋めるかのように、おしゃべりした。