甘恋。


「はい…っ!」



急に声をかけられて、ビックリした。


気が付いたら私の周りにはアキバ系男子が数人。


今回の公演では数少ないけど…観に来てくれた、私のファンだ。


私はパッと笑顔になってファンの方達に挨拶した。



「寒い中、来て頂いてありがとうございますっ!」



自分で気持ち悪いと思う位のぶりっ子声。


でもファンの方達はそれで喜ぶ。



「あの…そのぉ…これ…っ!」



すごく大人しそうな男の人が差し出してきた紙袋。



「その…逆チョコ…なんだけど…よかったら…っ!」




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