雷神の化身【完】
俺は
気になっていたことを聞いた。
「最近、女の子がよくケガをするのは、お前の仕業か?」
人形はコクリと頷いた。
《アタシ……カナシカッタ。クヤシカッタノ。》
人形は泣きながら話す。
――
―――
――――…
あたしは、
ある女の子の家にいた人形だった。
「ねー。おままごと、しよっか!」
無邪気に笑う女の子の笑顔が好きだった。
いつも、一緒だったの。
寝るときも
出かけるときも
遊ぶときも
楽しかった。