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二人は並んでソファーに座り、自己紹介をする。
小太りの方が先に口を開いた。
「俺は小谷野健(こやの たける)。美少女研究部の部長だ」
「ボクは峰原均(みねはら ひとし)。同じく副部長だよ」
峰原は少々目を泳がせながら終始申し訳なさそうに話した。その手には真新しいカメラに添えられており、どうやら仕分けの日に逸識にカメラを破壊されたことが相当堪えているらしかった。
明衣は怪しいものを見る目付きで二人を見やると、一応依頼内容を聞くことにした。すると、二人は胸ポケットから数枚の写真を取り出した。
「この写真を見てほしいんだ」
差し出された写真を、aucの四人は覗き込むようにして見た。そこには、去年の学校祭で行われたダンス部のステージが写されており、いずれも同じ女子生徒が写っている。
1枚だけ、アップの写真がある。それを見ると、彼女はかなりの美人であった。
「うひょー、美人ッスね。見たこと無い顔ッスけど…これがどうかしたんスか?」
感嘆の声を漏らす巡は、神妙な顔つきの二人に尋ねた。小谷野が重苦しい口調で「それが…」と切り出す。
四人は無意識に唾を飲み込んだ。
しかし、彼から発せられたのは。
「この美少女が誰なのかを知りたいんだ」
四人は見事にずっこけた。