a☆u★c-G2-!
アリスを呼び、テレビの前に並んで座ると、待ち兼ねたように画面にステージが映された。
「懐かしいね、これバンドのやつじゃん」
本来の目的を失いかけて、去年の学祭を懐かしむ。そのとき、画面にダンス部が現れた。
明衣は目を丸くして食い入るように画面を見つめた。
「あ、噂のダンスチーム…!」
キレのあるダンスを見せながらステージを魅了する彼女たち。
その中央に、金髪を揺らしながら例の美少女が出てくる。
どうやらダンスソロらしく、素人が見ても難しそうな動きをしてから、ターンをしてまた他のメンバーと入れ替わった。
その動きを見て、日野は唸る。
「この人は、日頃からダンス部の練習を見学していたのではないでしょうか。でなければ、ここまでの完成度にはならないはずですよ」
「ダンス部や軽音部はこの時期、優先的に体育館練習をさせてもらってたの。だからあまり部外者は入ってこないはずよ。居たとしても、先生か生徒会くらいかな…」
アリスが日野の推理を否定した。