a☆u★c-G2-!
「どういうことッスか!?」
巡は明衣に食い付く。
「うん。今時、化粧さえすれば男子だって女子みたいに見えるよ。それに…」
不自然に言葉を切った明衣に、五月女は不思議そうな表情を見せる。
明衣は画面の向こうで踊っている“美少女”に目を向けた。
「この子、アイツに似てるんだ」
*
「ぃぐし!」
「え、今の何?」
おかしなくしゃみをした逸識に、鮎川は訝しげな表情をした。
逸識は恥ずかしそうに笑って「くしゃみだよ」と答えた。
「風邪ですか?」
「う~ん…」
事務的に尋ねてきた五島に、曖昧な返事をする逸識。小早川は言った。
「何か噂されてるんじゃないの。アンタ良くも悪くも有名人だし」
「ふハッ、不名誉だな」
逸識は鼻を啜りながら笑った。