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「どういうことッスか!?」


巡は明衣に食い付く。


「うん。今時、化粧さえすれば男子だって女子みたいに見えるよ。それに…」


不自然に言葉を切った明衣に、五月女は不思議そうな表情を見せる。

明衣は画面の向こうで踊っている“美少女”に目を向けた。


「この子、アイツに似てるんだ」










「ぃぐし!」

「え、今の何?」


おかしなくしゃみをした逸識に、鮎川は訝しげな表情をした。

逸識は恥ずかしそうに笑って「くしゃみだよ」と答えた。


「風邪ですか?」

「う~ん…」


事務的に尋ねてきた五島に、曖昧な返事をする逸識。小早川は言った。


「何か噂されてるんじゃないの。アンタ良くも悪くも有名人だし」

「ふハッ、不名誉だな」


逸識は鼻を啜りながら笑った。







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