a☆u★c-G2-!
全国大会出場を決め、更に練習に身が入って行くかと思ったのだが、aucメンバーの前で困ったような顔で立ち尽くすダンス部のメンバーが居た。
「何だこの状況」
思わず明衣がツッコミを入れてしまう。五月女に至っては、どうしてよいかわからずに目をキョロキョロと忙しなく動かしている。
そのとき、ぐす、と鼻をすすりながらアリスが口を開く。
「紗佳と喧嘩しちゃった」
「は、えぇっ…?」
「あちゃー、やっぱりッスか」
不思議そうな日野に対し、巡は納得したような声を出した。
明衣は訝しげに尋ねる。
「なにそれ、どういうことよ?」
「いや、あの…。普通に考えたら、自分のパートを助っ人に取られて、しかも良い結果出たら悔しくないスか?アタシは正直、素直に喜べないッス…」