a☆u★c-G2-!
* * *
それから数日。
大会を終えたらダンス部から、aucに報告があった。
「大会、入賞したよ。優勝は出来なかったけど‥‥‥部活創立以来の快挙だって」
「やったじゃん、おめでとう!」
素直に喜ぶ五月女を余所に、アリスの顔は何処か浮かない様子だった。
明衣は不思議そうに首をかしげる。
「何かあんま嬉しそうじゃないね?」
「うーん‥‥‥」
アリスは頭を掻いた。
「何だか、部内のモチベーションが凄く高かったのは良かったんだけど、皆して逸識君を意識するようになってて‥‥‥今ダンス部では打倒逸識君なのよね」
「何だそれ。ウケる」
巡は笑い声を隠しもせずに、手を叩きながら言った。
「まんまとしてやられた気がして‥‥‥癪なのよね」
「まあ良いじゃないの、結果が良かったんだから」
単純な頭の作りをした五月女は特に気にすることもなくそう言った。