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コスプレ部員は半べそをかきながら日野に弁明する。
「俺達コスプレ部はコスプレするのが活動内容なんだよぉ!だからこの格好を否定されちゃうと部活になんないじゃん!」
「ほざけ!それならば生徒会にきちんと部活動時の服装として許可を貰ってくるんだな。さもなければそのふざけた格好を認める訳にはいかない」
「ちょっ、落ち着いて日野くん!」
収集が付かなくなってきたので、そろそろ五月女が止めに入る。
日野は納得がいかない、と顔に出していたが、渋々おとなしくなった。
「日野くんの癖の手強さはよくわかったよ。でも大丈夫!俺に任せて!」
「は、はぁ…」
明らかに困っている日野に構わず、五月女はぐいぐいと腕を引いたまま階段を上る。
いつに無くアクティブな五月女において行かれながら、明衣も走る。
息を切らしながら彼らに追い付くと、その目の前に見えたのは「理科部」と書かれた教室のドア。
明衣は直観的に、嫌な予感がする、と頭の中に警鐘を鳴らした。
「失礼しまーす!」
それなのに、あろうことか五月女はその部室に入っていってしまったのだ。