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ぷはー、と息を吐き、空になったビンをエコに返し、日野は首を傾げた。
「何か変化はありますか?」
「見た目には現れてないみたいだけど…」
エコは残念そうに日野を見つめる。
明衣は巡を指差して、
「ヒノ!これ、気になる?爪とか化粧とか!」
「ちょっ、明衣先輩まで!?」
巡はガーン、と効果音が聞こえてきそうな表情で白目をむく。しかし、日野から返ってきた言葉は予想外だった。
「……ケバイ女子だと思いますが…」
「おぉ、緩和されてる……。怒鳴らない……」
感心したような五月女に、エコは悪戯っぽく笑う。
「でも、長くは保たないわよ?試薬品だしね」
「巡暦佳!その爪を直せとさっきから言ってるだろうが!」
言ったそばから効果が切れ、日野の怒号と巡の文句が飛び交っている。
明衣と五月女は顔を見合わせ、同時に溜息を吐いた。