a☆u★c-G2-!



ぷはー、と息を吐き、空になったビンをエコに返し、日野は首を傾げた。


「何か変化はありますか?」

「見た目には現れてないみたいだけど…」


エコは残念そうに日野を見つめる。

明衣は巡を指差して、


「ヒノ!これ、気になる?爪とか化粧とか!」

「ちょっ、明衣先輩まで!?」


巡はガーン、と効果音が聞こえてきそうな表情で白目をむく。しかし、日野から返ってきた言葉は予想外だった。


「……ケバイ女子だと思いますが…」

「おぉ、緩和されてる……。怒鳴らない……」


感心したような五月女に、エコは悪戯っぽく笑う。


「でも、長くは保たないわよ?試薬品だしね」

「巡暦佳!その爪を直せとさっきから言ってるだろうが!」


言ったそばから効果が切れ、日野の怒号と巡の文句が飛び交っている。

明衣と五月女は顔を見合わせ、同時に溜息を吐いた。





< 18 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop