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「ここに居ていいのは部員と依頼人だけッス!アンタ部外者でしょ、さっさと出てけよバーカ!」
「きさっ……さっきから上級生にむかってキモイだのウザイだの仕舞いにはバカだと!?僕を侮辱するのもいい加減に……」
「悔しかったら言い返してみろよバカ!」
「君はバカという単語しか知らないのか?知識の無さを露見してよく恥ずかしくないな!」
「このっ……バーカ!」
レベルの低い言い争いに、明衣と五月女はどうしたら良いのだろうかと顔を見合わせるが、ヒートアップしていく戦いはもはや二人の手に負えなかった。
少し頭が弱いと見える巡は、悔しそうにひたすらバカバカと繰り返している。
最早これまでか、とこの世の終わりのような表情を見せた明衣の背後に、顧問である楡が現れた。
彼は二人の言い合いに不思議そうに首を傾げてから、「あの二人何?」と明衣に尋ねる。
半ばパニックになりながら状況を説明してくれた明衣のおかげで、どうにか事態を飲み込んだ楡は、二人の間に入り、仲裁した。
そして、日野に向き直る。
「確かに、ここは部員か依頼人以外は部外者だから、巡さんの主張が正しいよ」
「楡先生?」
「だから君が依頼人になって、巡さんの爪と化粧をどうにかしろってaucに頼めば良い」
その言葉に、巡は「裏切ったッスね、沚さん!」と喚いた。