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日野のサイボーグ風紀委員スイッチが入り、派手なパーカーを脱ぎ、指定外のネクタイとセーターをどうにかしろと騒ぎ始めたが、金髪男子はそれを華麗にスルーしてみせた。
不満そうな日野を宥め、とりあえず二人を中に招き入れ、いつものように茶を出すと、金髪男子は「おぉっ、サンキュー」と嬉しそうに目を輝かせた。
しかし、その隣のピンクのフレームの眼鏡をかけた女子生徒は、そんな彼を咎めるような目線を送り、茶をすすっていた彼も彼女に気付いて苦笑した。
「……で?何しに来たわけ?」
ついキツイ言い方をした明衣だったが、金髪男子は気にする素振りを見せず、「あ、そうだった」とポケットからクシャクシャに丸まったプリントを取り出し、四人の前に突き付けた。
「これ、来週の部活動仕分け委員会で廃止が検討される部活のリスト」
上から下まで眺めた五月女は顔色を変える。
「これ……」
「ん、auc廃止候補だかんね?」
先程まで人の良い笑みを浮かべていた金髪男子だったが、どことなく威圧感のある笑みに変わった。
四人はリストを眺めたまま、どうすることも出来ずに固まっていた。
【経費削減?部活動仕分け】