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日野は口元に手を当てながら、生徒会の二人に渡されたリストを見る。
その中には、『美少女研究部』や『コスプレ部』など、確かによくわからない部活動が名を列ねていた。
「うわ、コスプレ部も入ってるし!!たぶん廃止だよなぁ、かわいそ……」
「あいつらこそ部費の無駄遣いでしょ」
五月女の言葉に、明衣が鼻を鳴らす。
「……入部したばかりなのに、廃部になるかもしれないなんて、嫌です」
日野がポロッと零した。はじめは嫌々入部した彼だったが、やはり廃部となると寂しいらしい。
明衣も五月女も、この部活で過ごしてきた時間を無かったことにしたくないし、新しく入った部員たちにもaucの本当の楽しさを知ってもらいたいと思っている。
それに、全校生徒の前で仕分けが行われるのだから、うまくいけば宣伝にもなり得る。
「仕分け人は、生徒会と仕分け対象外の部活の部長たちだ。彼らを唸らせる話が出来れば、ここを守ることが出来るだろうな」
楡はそう言うと、「後は知らないから」とマイペースにコーヒーを口に含む。
明衣はぎらりと目を光らせると五月女に向き直った。
「aucの良さを話せるのは上級生のあたし達よ。こうなったらやるしかない」
「う、うん!」
五月女はやや緊張した面持ちで頷いた。