a☆u★c-G2-!
押し黙ってしまったメンバーを見て、逸識は何がおかしいのか、急に吹き出した。
「ふハッ!おいおい、まさか報酬とか言って現金巻き上げるのが目的とか言わねぇよなぁ?ヅッキーニ辺りは多分、最初は否定的だったが小遣いが稼げると思って入部したとか、そんな感じだろ?でも実際には報酬はaucの活動費にあてられて、全く懐に入ってこない」
……当たっている。
明衣は口を閉ざし、逸識から視線を逸らした。
「…図星か?トメオ君はアレだろ、元部長に一目惚れ。可愛かったもんな、あの先輩。両思いだったんだろ、良かったじゃねーか」
「う……」
顔を真っ赤にして俯く五月女。彼を横目に、明衣は逸識に対して怒りを顕にして「あんたサイテーよ!」と罵る。
しかし、気にする素振りを見せずに逸識は至極楽しそうに笑みを深くした。
「何で俺が、たかが部活の1つや2つ潰すためにこんな大掛かりな行事やったか考えなかったのか?」
「……え?」
日野が眉を寄せる。逸識は続けた。
「生徒会の権力があれば、訳のわかんねぇ部活なんざ簡単に潰せんだよ。こうして全校生徒の前で仕分けをしてんのは、俺がお前らに興味があるからだよ。お前らの為に、存続が懸かっているとはいえ、わざわざ宣伝の場を与えてやってんだ」
瞳が細められる。
「もっと俺を愉しませろよ?」