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要するに、今まで廃止が言い渡された部活は、こんな行事を開かなくてもはじめから廃部が決まっていたということで、aucを切羽詰まらせて彼らの活動の源を聞き出すための前座だったということだ。
それを理解した明衣は苦い顔をした。そして、絞りだすように言う。
「あんた、性格相当歪んでんのね…」
「あっハァ!よーく言われる」
相変わらず耳障りな笑い声だ、と明衣は思った。
逸識は「だってさ、」と前置きをしてから言葉を続けた。
「普段はごろごろダラダラしてんのに、何かあったり依頼が来たりしたら、必死で親子の絆守ろうって走り回ったり、素人なのに楽器の練習して、バンドコンテスト出たり、大して知らない奴の手術費を集めるために花火大会やったり……変な奴らだなぁってずっと思ってたんだよ。そんなお前らの目的は何なのかな、って単純に疑問に思った」
「だからってこんなこと…!」
「理由がつまんなかったら問答無用で潰すぜ」
五月女が口を挟むが、逸識が普段のおちゃらけた間延びした口調を引っ込めたので、場の温度が下がる。