a☆u★c-G2-!



がたん!

不気味なほどの沈黙を破ったのは、巡だった。

勢い良く立ち上がった所為で椅子が後ろに倒れ、床と衝突してけたたましく音を立てた。


「ぐっだぐだうるさいんスよ、このマネキン野郎!!」


びしっ、と鋭く人差し指を逸識に突き付けて、巡はマイクが無くとも体育館全体に響く声で叫んだ。

マネキン野郎などとバカにされた逸識だが、機嫌を損ねた様子はなく、むしろわくわくと期待に満ちた表情で巡を見返した。


「人助けにいちいち理由なんざ要らねーんだよ!つーかボラ部に親探しする根性があんのか!?素人でバンドやる度胸があんのか!?誰かの為に花火大会やる行動力があんのかよ!?はっきり言うけど、てめーら生徒会より明衣先輩たちのほうがずっとカッコイイし、頼りになるんだかんな!」

「めぐちゃん…」

「レッカ…」

「アタシもaucは入りたてで、よくわかってないけど……何にも知らないくせに、知ったような口利いて、ムカツクんだよ!」


巡は一気にまくしたてる。





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