a☆u★c-G2-!
そんな巡に便乗してなのか、今まで黙っていた日野も立ち上がる。
「そもそも、校則の一つも守れないような生徒会長にとやかく言われる筋合いはありません。パーカーとピアスと指定外のセーターとネクタイをどうにかしなさい」
「それ、仕分けに関係ねーだろ!ま、一理あるけどさ」
ようやくいつもの調子に戻ったのか、明衣のツッコミが冴えてくる。
途端に笑いが起き、沈黙はどこかに消え失せた。
「人助けに理由は要らない…なる程な、そういう考え方もありか。だがつまらねぇな。それは単なる自己満足じゃねーのか?」
「はいはーい」
逸識が意地悪そうに言うのを、理科部部長のエコが遮った。
aucメンバーは思わずそちらに顔を向け、興味深げに見つめた。
「ボラ部は、私が新薬の試飲を頼んだら皆すぐ断ったけど、aucの人はすぐ飲んでくれたよ。それに、報酬もそんなに強制しないし、実質タダみたいなもんだよ」
それをきっかけに、会場内からもざわざわと声が聞こえてきた。
「そういえばあたしも、一緒に財布探すの手伝ってもらったっけ」
「俺は窓割っちまった時、一緒に謝ってもらった」
「何だよそれ。……そういや俺も、部室の掃除手伝ってもらったな……」