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その時、ふと明衣が顎に手を当て、「交通安全かぁ…」と唸る。

何やら考えが浮かんでいるのか、チラッ、とコスプレ部員を一瞥した。

そして、水無瀬に向き直ると、明衣は口を開いた。


「ねぇ、交通安全運動ってあたし達も参加させてもらえないのかな?」

「それは構わないはずですよ。交通安全運動は、ボランティア部と生徒会が中心になって行われています。おそらく参加は自由のはずです」

「そっか………」


日野の答えに、明衣は更に考え込んだ。

その様子を見ていた大島が、ソファーから身を乗り出すようにして声を荒げた。


「何、何か浮かんだの!?」


明衣は苦笑しながら、頬を掻いてみせる。


「まあね」


水無瀬が興奮気味に立ち上がり、明衣に希望の眼差しを向けた。

きらきらした眼差しを受け、明衣は少し居心地悪そうにしながら言った。


「あたし達も、交通安全運動に参加するのよ」


言いながら明衣は水無瀬の衣裳を掴む。


「コスプレしてね!」






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