a☆u★c-G2-!
ただ棒立ちで旗を振る生徒会のメンバーも、派手な格好で地域の人々を引き付けて止まない彼らを見て動きを止めた。
「あれは一本とられたわね。どーすんのよ、シンジ」
「どうするって……」
横断幕を持っていた副会長二人組がaucを見てそう零す。
最早やる気の欠けらもない小早川は、興味が失せたのか大きなペロペロキャンディーを口に含んでいる。
「ねぇ、もう飽きたんだけど。早く帰ろーよちさとー」
「俺も帰りたいのは山々なんだが、一応学校代表として参加してるからな。それに、」
逸識はそこで言葉を切ると、楽しそうに地域住民と触れ合うaucとコスプレ部に視線を移す。
「あいつらにちょっと話があるからな」
良いだろマイキー?
逸識が隣の八重に尋ねると、彼女は「仕方ないですね」と小さく溜息を吐いた。