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例年よりも大きな盛り上がりを見せた交通安全運動は、警察官たちからも好評価を得ることが出来た。
「今年の運動は良い反応でしたなぁ。あの仮装団体も生徒会の皆さんの管轄ですか?」
「いや、違います」
地域のボランティアの初老の男性の問いに、あんなコスプレ集団と一緒にされてたまるかとばかりに、素早く五島が答えた。
どこか不服そうな表情の八重だったが、逸識に頭をぽむぽむと撫でられ、少しだけ目を丸くした。
「こういうのは勝ち負けじゃねーからな」
「………知ってます」
後片付けをする生徒会のもとに、aucとコスプレ部が得意げな顔をして近付いてくる。
それを見た小早川は「何あの頭おかしい人達。潰されたいの」と不快感を露にしたが、例によって五島のストップがかかる。
明衣は逸識を見上げるように仁王立ちすると、ふんと鼻を鳴らした。
「今回頼保高校の評価が上がったのはあたし達のおかげよ!」
「そーッスよ!アンタらなんかただの旗振りじゃないッスか」
「ふハッ、違いねーわ」
逸識は独特の笑い方をする。