a☆u★c-G2-!
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「やっほー。依頼持ってきたぜ〜」
部室のドアを乱暴に開け放ち、大声で入ってきたのは相変わらず目がチカチカしそうな色彩の逸識だった。
彼は、暇さえあればこうしてアンケボックスに入っていた生徒からの要望で、明らかに雑用っぽいことはaucの部室に持ち込むということを繰り返している、サボりの常習犯だ。
明衣はそんな彼を見て、むっと眉を寄せた。
「今でっかい仕事が入ってんの。それ、生徒会に対する要望でしょ?ちゃんと仕事すれば」
「でっかい依頼!?何、面白そーな感じか?」
パアッと顔を輝かせる逸識に、巡は鼻を鳴らした。
「ふん、生徒会って以外とカスいんッスね!雑用しか頼まれないなんて」
「いや、ここも大して変わらんだろう」
惰眠を貪っていた楡が欠伸混じりに言う。逸識はクスクスと笑った。
「ナギちゃんもサボりー?」
「ナギちゃんて呼ぶな」
寝起きでただでさえ期限が悪い楡の眉間には少し皺が寄っている。
その時、パソコンを弄っていた五月女が椅子から立ち上がり、明衣を手招く。
「明衣ちゃん、これ。結婚式会場のホテルの見取り図」
「でかしたわ。流石五月女!」