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花嫁奪還作戦が終わって数日、真幸が部室を訪ねてきた。
ともに戦った仲間として友情が生まれ、今では何かにつけてaucと真幸は会って話をしていた。
「何とか両親も説得できて…富崎グループの息子さんも、手を引いてくれたみたいです。何だか……姉にふられたのが相当きつかったらしくて…しばらく放心状態だったそうですよ」
「だらしないヤローッスね!」
真幸の言葉に巡が鼻を鳴らした。明衣も「ふられて当然よ、あんな奴!」と怒りを顕にする。
五月女と日野は怒れる女子たちの迫力にすっかり居場所を無くし、面倒臭そうにコーヒーを飲む楡の隣に腰掛けていた。
「あっ、それで…姉から手紙が届きました」
「おぉっ、来た来た!そういうの待ってたのよ」
明衣は嬉しそうに破顔して、真幸の手元を見る。そこには薄桃色の封筒が控えめに握られていた。
「読も読も!」
パリッ、とノリが剥がれ、中から数枚の便箋が取り出された。