ノンフィクション

「あんたが、変なこと言うからでしょ?これはね!発掘したのよ!発掘!!」


 ・・・発掘?


「出てきたの?」


「そうよ!岩の中から、この状態で!」


 ・・・・・・・・・・・。


「お姉ちゃん・・・嘘をつくなら、もっとましな嘘を・・・。」


「ついてねぇよ!!これは世紀の大発見よ!もしかしたら、魔法の存在を証明できる時代の鍵かもしれない!!」


 拳を振り上げて、大声を上げる我がお姉さま。


「はぁ・・・結局、そこにつながるわけですね?」


 姉貴の職業は大学の助教授だ。


 専攻は考古学。


 何でも、古くに消えた「魔法」の存在を証明するんだとか、日々頑張っている。


 ・・・・・・・・・・大きくなっても、夢を忘れない純粋な心の持ち主と言うか・・・


 さすがは、小説家を目指す私の姉と言ったところである。

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