星空



涙も心も大分収まった頃、みんなはもう給食の時間だった。



瑞希はアタシに

『給食取ってくるから待っててね?』

と言って教室に戻っていった。





―――…なんでこんなに泣いていたんだろう。





それはもうどうでも良くなっていた。


こんなに優しくて、アタシの事考えてくれる友達が居るんだから他に何もいらない…。

今のままで十分幸せだった。



…でも、

私が瑞希と仲良くなったのは彼のおかげでもあった。

彼が、なかなかクラスに馴染めないアタシをみんなの輪の中に入れてくれたから……。



その時、一番最初に声をかけてくれたのは瑞希だったんだ……



それから私と瑞希は行動を共にするようになった。


彼女は中学生とは思えない程しっかりしていて、学級委員にもなっている自慢の友達だった。



< 6 / 15 >

この作品をシェア

pagetop