ワケアリ夫婦っ!!
夏紀のマンションに行くのは、もうごめんだが。あの写真は返してもらんないと困る。
「…………」
まだイマイチ夏紀の言葉が信用できずに、言葉をつまらせる俺。
「日向くんが、そういう態度なるのも分かるし。そんなことで許してもらえるなんて思ってない」
「また、部屋に入ったら裏の顔になるんだろ?」
「なんないよっ……。本当に反省してる。じゃあ、分かった。部屋まで来なくていいから!! マンションの入り口でいいから、待ってて?」
その言葉に、俺の疑いも少し薄れていく。
不覚にも、1回騙されたくせに俺は、また夏紀を信じ込んでしまった………。
「じゃあ、マンションの入り口で待ってるだけだ。それ以外は、なんもねぇんだろうな?」
「うん」