ワケアリ夫婦っ!!
マンションの入り口なら、この前みたいなことはできないはず。
そう考えると、やっぱり今回は本当に反省してるのだろうか。
「約束する。もう日向くんに迷惑かけないし、奈央ちゃんにも手ださない。………ただ……」
真剣な目で俺に言った夏紀は、少し口ごもった。
「……絶対迷惑かけないから………日向くんのこと、好きでいていい?」
「…………」
参った。
このパターン。
俺のことを好きでいたって、夏紀が幸せになることはない。
いくら夏紀がそうしたいからと言っても。
やっぱり、ちゃんと断らねぇと。
俺がなんも答えないでいると………。
「なんて……冗談よ♪日向くんより、いい男みつけるしねっ」
と夏紀は笑顔で開き直った。