ワケアリ夫婦っ!!
「………バカ日向、寂しかったんだからねっ」
素直になれないあたしは、少しすねた口調で日向にそう言った。
寂しかったのは、本当だもん……。
「……バカは奈央だろ♪」
あたしの言葉も余裕でかわす日向。
「なっ……///」
勢いで振り返ると、日向と鼻と鼻がくっついてしまいそうな距離で。
何も言わず、自然に唇が重なった。
「………っ……ん」
だんだん息が苦しくなって、唇を離すと、日向が口を開く。
「俺のこと信じてくれたご褒美あげよっか」
と笑顔で微笑んだ。
「ご褒美……?」
「うん、奈央の欲しいものひとつだけ買ってあげる」
あたしがほしいもの……?
うーん……バックに、服に、新しいパンプスも欲しいはずなんだけど……。
なんか、いまいちピンとこない。
やっぱり、今一番ほしいものは………。