ワケアリ夫婦っ!!
「うぅ〜……もうどうすればいいのか分かんないよ〜」
結局、中津さんに認めてもらうどころか。
ますますダメな女だと思われてる気がする……。
「奈央〜」
「んー……?」
お風呂から上がってリビングに来た日向が、ソファーにいるあたしの隣に座った。
「最近何かあった?」
ずっと考え事していたあたしに、日向はなんだか不思議そう。
「ううん。何もないよ、ちょっと考え事」
「そっか? なんかあったらいつでも言えよ」
「うん。ありがと日向」
「おぅ」
こういう風に、あたしのちょっとした変化に気付いてくれる。
そんなちょっとした日向の優しさがすごく嬉しい。
本当は日向に頼りたいよ。
でも、日向にふさわしい女になるために頑張ってるのに……頼ってしまったら、きっと意味がないから。
あたし……頑張るからね、日向。
ボフンッ。
「ありゃ?」
左肩に何かが乗っかった気がして横を見ると。
「………寝てる?」
あたしの肩に寄りかかって寝てしまってる日向の姿。
よっぽど疲れたのだろうか、お風呂から上がったばかりの髪もまだ生乾きのままで。
……そういえば、今日も仕事で帰り遅かったしなぁ。
そう思って時計を見ると、もうすでに時計の針は深夜を回っている。
あたしは明日学校休みだからいいけど、日向は明日の朝も早いみたいだし……。
「………あんまり無理しすぎないでね」
スースーと寝息をたてて眠る日向にそう言って、あたしは毛布を取りに寝室へと向かった。