ワケアリ夫婦っ!!
「そっかぁ。なんか意外だなぁ」
「悪かったな」
「いや、そういう意味じゃなくて……あ!! そうだ」
「なんだよ、いきなり大きい声出して」
ポケットに手を突っ込みながら、あたしの隣に来た煌星。
改めて、こうやって並んでみると、意外と背おっきいんだなぁ。
「おい、なに固まってんだよ」
っは!!
「……あ、あのねっ」
「聞こえてるから、もうちょっとちっちゃい声で言え」
もー、さっきから冷静に注意してきて、なんかあたし子供みたいじゃん。少し頬を膨らましてから、顔をあげた。
「……あたし、犬飼ったことなくてね。ペット用品、なに揃えたらいいのかわかんなくって。その……良かったら、教えてくれないかな?」
控えめにあたしがそう言うと。
「……しょうがねぇ奴だな」
と言って、一息吐いた。
「やった、あたし人見知りだからさ、店員呼ぶのとかちょっと嫌なんだよね〜」
「人見知りねぇ。ほら、突っ立ってねぇでこっち来い」
「了解っ」
右手で手招きした煌星に連れられて、あたしはなんとか犬用のペット用品を揃えることができた。
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