ワケアリ夫婦っ!!

だけど俺がどう説得しようと、中津が首を縦に振ってくれることはなかった。
勝手に行動したら、中津にまた説教をくらうのは目に見えてたから。
こうやってちゃんと許可をとりに来たっていうのに。
これも無意味だったか……。
そう思いながらも、俺は諦めるつもりなんてさらさらなかった。
例え中津に止められたとしても、最初から俺の心は決まっていたんだ。
｢………って。どうせ私が許可しなくとも、日向さんは行くつもりなのでしょう？｣
｢…………｣
呆れたように言う、中津のその言葉にギクリと心臓を射抜かれる。
それも、お見通し……ってことかよ。
｢………あぁ、そうだよ。悪いな中津。でも、俺はやめるつもりなんてねぇから｣
｢……分かっています。何年あなたといると思っているんですか｣
｢………えっと……｣
｢真剣に考えなくてもいいです｣
｢……………｣
じゃあ聞くなよ。と思いながらも、よめない中津の言動に俺は戸惑う。