ワケアリ夫婦っ!!





「真希ごめん、あたしちょっと外出てくるっ」




「えっ、どしたのこんな時間に。外とかもう暗いし……ついていこうか?」




「ううん、大丈夫!! 知ってる人に会ってくるだけだから」




「そっか、気を付けてね?」




納得はしたが、まだ少し不安そうな真希。




あたしは大丈夫だよと笑顔を見せて、部屋着の上に淡いピンクのパーカーを羽織った。





別に外出禁止とかじゃないんだけど、先生に見つかるとややこしくなりそうだから、一階の非常口から出ることに。





「くしゅんっ!! うっ……やっぱ夜だし、パーカーじゃ寒いかも……」




星空の光る夜の外に出てから後悔……。




非常口から出て、少し歩くと静かな水の音が聞こえる。





「あ……噴水。ここだ」





誰もいない公園に、大きな噴水。




外灯の光で水がキラキラと反射して、とっても綺麗。




その時一番最初に思ったのは……。





「日向と………見たかったなぁ……」







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