ワケアリ夫婦っ!!
「最近なって、少し寂しくなってきたみたいだったから。でもねあの人、自分から奈央に電話できるような性格じゃないでしょう?」
………確かに、口下手で無口なパパがあたしに電話なんて、してくるとは思えない。
「だから、"メール"なら奈央とも連絡とれると思ってね。携帯買うように進めたのよ」
「だから、今日帰ってくるの遅かったんだ……」
パパが今日、携帯ショップに寄るのを知っていたから、ママはヒミツなんて意味の分からないことを……。
「でも、実際使ってみたら結構な機械オンチでね。やっぱり無理だとか、辛いだとか弱音ばっかり」
そして、それを違う意味に勘違いしていたあたし。
改めてそう思うと、顔から火が出そうなくらい赤くなる。
「それでこんなのに慣れるのは無理だから、携帯解消してくるって。そこで奈央が来たのよ」
「なんか……ごめんなさい」
「本当、おっちょこちょいなとこは私に似たみたいねぇ」
「……………」
いつもなら反論する意見も、今は言えない。